日鐵住金建材(株)製デッキプレート(EZ50、EZ75、HYPER)と床レイアウトを使った配置方法
概要
Tekla Structures 2017以降を使用します。
今回、日鐵住金デッキプレートのうちデッキ合成スラブ用デッキプレートのスーパーEデッキとハイパーデッキよりEZ50, EZ75, HYPERの3種類を作成しました。基本プロファイルとエンドクローズタイプの2タイプがございます。基本プロファイルは梁部材から、エンドクローズタイプはカスタムパーツから呼び出してお使いいただけます。
基本プロファイル
梁プロパティを開いてプロファイルカタログから選択します。通常の梁と同様に始終点の2点を指示して任意の位置に配置します。
梁プロパティの位置タブで配置位置調整を行ってください。
エンドクローズタイプ
アプリケーションとコンポーネントから選択し2点指示で作成します。
- NSEZ50EndClose
- NSEZ75EndClose
- NSHYPEndClose
板厚、材質、名前、マーク、クラスはパラメータ1タブで、オフセットなどの位置調整は位置タブで指定してください。
ご提供するファイルとインポート方法
ご提供するファイルは次の4つです。以下の順にインポートを行ってください。なお、材質カタログを確認してSDP1Tなどがない場合は「デッキプレート用材質.lis」もインポートを行ってください。
- 日鐵住金デッキプレートカスタムコンポーネント.uel(エンドクローズ用カスタムコンポーネント)
- 日鐵住金デッキプレート.profiles.lis(各プロファイル定義ファイル)
- 日鐵住金デッキプレート.rules.lis(カタログツリー定義)
- デッキプレート用材質.lis(SDP4種)(新しいバージョンでは日本環境に含まれています)
エンドクローズ用カスタムコンポーネントのインポート
アプリケーションとコンポーネントダイアログでカスタムコンポーネントをインポートします。
日鐵住金デッキプレートカスタムコンポーネント.uel
を指定します。これにより次のファイルがインポートされます。
- アプリケーションとコンポーネントカタログに14個のコンポーネント
- プロファイルカタログに6個のスケッチプロファイル
- モデルフォルダ\Attrubutes フォルダに23個のプロパティファイル
プロファイルのインポート
プロファイルカタログを開きインポートボタンを押します。まず、日鐵住金デッキプレート.profiles.lis ファイルを選択します。すると、インポートアイテムの確認というダイアログが開きますので、ここで全行を選択し、置換えを押し続けるを押してください。
- 日鐵住金デッキプレート.profiles.lis
引き続き再度プロファイルカタログのインポートボタンを押し、上と同じ要領で日鐵住金デッキプレート.rules.lis を選択しインポートしてください。
- 日鐵住金デッキプレート.rules.lis
この処理でプロファイルカタログに下記のプロファイルデータとプロファイルルールがインポートされます。
プロファイルカタログを閉じてください。更新保存の確認には「はい」としてください。
材質のインポート(SDP材質がない場合のみ)
材質カタログを開き材質用lisファイルを指定してインポートします。
床レイアウトツールを使った一括配置の例
標準で搭載されているコンポーネントで詳しい説明はテクラ・ユーザー・アシスタンスにございます。
ここではデッキプレートの配置方法を簡単にご説明いたします。
※床レイアウトのダイアログタイトルはフロアレイアウトとなっておりますが同じものです。
パラメータ
必要なダイアログ入力項目は次の通りです。
レイヤタブ
レイヤは1つとします。
レイヤ名は半角英数にしてください。(現在2バイト文字にするとパラメータの保存ができない不具合があります。)
回転:上部
エンドクローズタイプの場合
作成するレイヤの種類:カスタムパーツ
レイヤーコンポーネント:NSEZ75EndCloseなどカスタムパーツを指定します。また、コンポーネント属性にそのプロパティファイル名を指定します。
エンドクローズタイプでない場合
作成するレイヤの種類:梁部材
レイヤの厚さまたはプロファイル:先にインポートしたデッキプレートのプロファイルを指定します。
NSEZ75W-1.6 など
全般タブ
デフォルトの部材幅:600
デプス位置:入力点が梁天の場合、EZタイプのデッキプレートでは0.00、HYPERの場合は -45.00 とすることで指示点をフランジ天端にエンドクローズの端部が乗る高さになります。
詳細設定タブ
上段の599mmは終端側にこれ以上の空きがのこれば、床材を配置します。
これより小さい幅の部材(図の例では599mm以上)の配置は自動では行うことはできません。端部調整につきましては次章以降に説明があります。
下段の4つの寸法は、開口や切り欠きなどを作った場合に、切り欠かれたあと1つの床材として存在させるかどうかの判定基準になります。小さな値をいれると、どんな切欠きでも床材は作成されますが、細すぎて構造的に成り立たない形状になる場合があります。
Default offsets タブ
指定するポリゴン範囲に対して端空きを指定します。例えば、重ね幅50mmのデッキを梁フランジ幅200mmの梁芯で押さえる場合、内側へのオフセットは図のように50mmとします。
なお、これは配置後、個別に変更可能です。
ディテールタブ、ユーザー定義タブ(特に必要ありません)
配置操作
モデル内でデッキを配置する区画を4点以上のポリゴンで指定します。
各種調整
各種調整はコンポーネントのコンテキストツールバーから行うことができます。床レイアウトオブジェクトを選択すると、その近くに丸いアイコンが表示されますので、ここにマウスカーソルを合わせるとコンテキストツールバーが開きます。
※ 床レイアウトのコンテキストツールバーを表示させるには、直接変更がオンの状態であることが必要です。
デッキプレートの配置の追い方向の変更
スラブ方向を変更することで、デッキプレートの配置の追い方向を切り替えることができます。
また、デッキプレートの幅や隙間を個々に調整することもできます。
開口・切り欠きの追加
開口や切り欠きを追加できます。これらの開口や切り欠きはデッキプレートの配置方向や幅が変わっても、開口位置は影響を受けないため大変有効です。
デッキプレート内に矩形またはポリゴンで切り取る形を指示します。
長方形でない場合はポリゴンを使います。
開口部がある程度大きい場合、縁端部にエンドクローズ形状が自動的に作成されます。これが不要な場合はエンドクローズのコンポーネントを削除してください。
※ エンドクローズのコンポーネントを削除した場合でも、床レイアウトが再計算されると復活してしまいますのでご注意ください。
※ 形確定した場合は、床レイアウトを分解することで、エンドクローズのコンポーネントの再計算を避けることができます。
端部すき間調整
基本の床材の幅が600mmですのでそれ以下の隙間ができた場合は、以下のように手動で幅調整用部材を配置してください。
例) 450mmの隙間ができた場合、300mm幅の1山材と170mmの幅調整材を20mm重ねて配置します。
幅調整用300幅のデッキプレートを手動で配置します。
さらに幅調整用の部材(幅を170mmにして)配置します。
幅調整用として次の5つのカスタムコンポーネントをお使いいただけます。
HPF幅調整用とSEF幅調整用はそれぞれ板厚および幅をパラメータで指定することができます。
HPF幅調整用
SEF幅調整用
図面表現
図面で外周ボックスの表現を使うことでデッキプレートの各パネルをわかりやすく表現できます。