折れ板(ベントプレート)と[折れ梁]コマンドでモデリングした際の違いについて

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Tekla Structures 2017では折れ板のモデリングについて、ベントプレートのコマンドが実装されました。
ここでは、単純な曲げ加工のプレート(1面折れのプレート)について、ベントプレートによるモデリングと、従来の[折れ梁]コマンドでモデリングした際の違いについて、ご紹介いたします。

モデリング時の違い

  • [折れ梁]コマンドでは、折れ板を構成する点を連続して指示し、1枚の連続したプレートとして部材を配置後、角処理プロパティをつかって、曲げ板を定義します。
  • ベントプレートでは、ポリゴンプレートや梁、柱コマンドを使って、面単位でプレートを生成後、ベントプレートのコマンドを使って1枚のプレートに合成します。またこのコマンドでは、指定されたプレート間(プレートの面間)に、折れ部に相当する部材が挿入されますので、ベントプレートを構成するプレートの間には、隙間が必要となります。
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モデリング後の調整の違い

折梁コマンドでは、折れ部については、中間部の参照点となり、角処理プロパティで設定された内容が反映されます。角処理プロパティでRタイプを指定した場合には、R値の範囲は板厚や角部に隣接する参照点との距離によって決定されます。
次図の場合、板厚(10mm)の板厚中心を考慮した値(R=245)が有効な設定値の上限値となり、上限値の場合には、直線部を持たない完全な曲面の板とすることができます。

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ベントプレートでは、コマンドの実行時に指定された部材間に挿入され、曲げ材のR値は、部材間の隙間から決定されます。
また次図の場合、部材間に予め設けられた隙間(45mm)が挿入可能な曲げ材のR値となり、直接変更時は、この値より小さな値での調整となり、元部材の直線部については曲面にはできません。

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つまり、ベントプレートのコマンドでは部材間の隙間が広い程、より大きなRを持った曲げ材を挿入することができます。
なお、ベンドプレードの作成コマンドでは、コマンドの実行時に先に選択された部材が、合成後の折れ板のメイン部材となります。

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