マルチユーザーモデルの管理について

Tekla Structures
Not version-specific
Tekla Structures
Hint
tips
Environment
Japan

マルチユーザー環境でのモデル運用に関するTipsとして、今月号では、モデルの管理方法と問題がおきた際に役立つログデータについてご紹介いたします。

モデルの管理方法

  1. モデルの管理はシングルユーザーモデルを開いた状態で実施します。すべてのユーザーがモデルを閉じた状態で、管理者はそのモデルをシングルユーザーで開きます。
  2. 管理者は[ファイル]メニュー内の[エラーチェックと修復]にある[モデルのエラーチェック]及び[ライブラリデータベース(xs_lib)のエラーチェック]を実施します。
    モデルまたはライブラリデータベースに問題があった場合は、問題についての詳細がダイアログに表示されますので、[モデルの修復]及び[ライブラリデータベース(xs_lib)の修復]で、エラーがなくなるまで修復作業を実施します。モデルやライブラリデータベースに問題がない場合は、メインウィンドウの左下のステータスバーにメッセージが表示されます。
  3. モデル及びライブラリデータベースのチェックの完了後、マルチユーザーでの運用を再開します。
    また、ナンバリング設定等を変更した場合や、ナンバリング時にオーバーラップ等のエラーや警告が表示された場合には、 [ナンバリングのエラーチェックを修復:すべて]を使って、ナンバリング情報の確認と修復を実施します。
    [エラーチェックと修復]の各機能については、シングルユーザーでの運用時にも、利用することができます。

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ログファイルでの確認

モデルフォルダ上のログファイルや[ファイル]メニュー>[ログ]内の各種コマンドで、作業中のモデルで問題が生じているかどうかを確認することができます。
このログファイルでの確認については、シングルユーザーでの運用時にも、問題点の確認等に活用することができます。
例えば
  • [セッション履歴ログ]では、モデルを開いた際に、「不正なカットが無いか?」や「分解能を超えた角処理が含まれていないか? 」、「ソリッドエラーが発生していないか?」、「ユーザー定義情報に関するエラーがないか?」等のチェックが実施され情報が記録されています。
    モデル上の部材等が正しく表示されていない場合や、ユーザー定義情報のダイアログが正しく表示されていない場合は、[セッション履歴]の内容を確認してください。
  • [保存履歴ログ]では、保存時のバージョン情報やモデル内のエラー情報等が保存されています。
    保存時にモデルの矛盾が確認された場合には、競合しているオブジェクトに関する情報が記録されています。
  • [ナンバリング履歴]では、ナンバリング結果に関する情報をっ確認することができ、部材マークや製品マーク、キャストユニットマークのマークシリーズの設定で開始番号が近接し、マークの重複(オーバーラップ)が発生した時には、対象のオブジェクトやマークシリーズ等に関する情報が記録されています。
また、マルチユーザーで、[上書き保存]を実行した際に表示される他ユーザーの操作との矛盾(conflict)情報については、モデルフォルダのconflict.logに保存されています。

マルチユーザーサーバーでの確認

マルチユーザーサーバー上でも、エラー等の履歴情報は保存されており、以下のファイルで内容を確認することができます。
マルチユーザーサーバーがインストールされたコンピュータのC:\ProgramData\TeklaStructuresServer内にあるxs_server.logファイルで、そのマルチユーザーサーバーを使って運用しているモデルとアクセスしているクライアントの情報を確認することができます。

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(注意事項)
“ProgramData”フォルダはデフォルト状態では隠しフォルダとなっていますので、Windows上の設定を更新してフォルダを表示してください。

マルチユーザーについては、テクラ・ユーザー・アシスタンスのFAQとして、以下のような記事が掲載されておりますので、合わせてご確認ください。

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